くるみ割り人形組曲

チャイコフスキー:「くるみ割り人形」組曲

チャイコフスキーは生涯を通じてバレエ音楽と深くかかわりました。ロマン主義的な雰囲気が全編をおおうストーリーに深く共感し「夢の中に飛び込み、輝かしく優美な人間の姿を描くごとく、(後援者メック夫人宛ての手紙から)」音楽を構想し作品に結実しました。第1作の「白鳥の湖」に続き「眠りの森の美女」そして最後作である「くるみ割り人形」どれも、バレエ音楽の最高峰として音楽史上に輝きを放っています。「くるみ割り人形」は1890年マリンスキー劇場の依頼で創作、チャイコフスキー最晩年の作品でもあります。物語はクリスマスを祝うある邸宅での夜、少女クララにプレゼントされた「くるみ割り人形」が彼女の夢に登場。人形はネズミの王様が率いる軍と戦ってクララを守り、王子様となって彼女を様々な国に連れていき、特徴ある素晴らしい踊りが披露され、やがて目覚めます。作曲家自身が編集した組曲を演奏します。「行進曲」「金平糖の踊り」「ロシアの踊り(トレパーク)」「アラビアの踊り」「中国の踊り」「葦笛の踊り」「花のワルツ」。チャイコフスキーが描いた夢幻音楽の世界をお楽しみください。