オペラ座の怪人メドレー

ロイド ウェバー:オペラ座の怪人

「オペラ座の怪人」はフランスの作家、ガストンルルーの手により1909年に発表された小説。19世紀パリ国立オペラ座での事故などをヒントにオペラ劇場を舞台にして、音楽を軸に才能はありつつ容姿で蔑まれる人の世、男女の愛憎をミステリー仕立てに創作し、多くの読み手を得ました。これを原作に多数の映画、ミュージカル等が作られています。なかでも1986年ロンドン初演のロイド ウェバー作曲による狂おしくも甘美な音楽によるミュージカルが大ヒットし、現在でも日本を始め世界中でロングラン上演されています。
1881年のパリ、オペラ座のスターであるカルロッタは最近劇場で次々起こる事故に怯え出演を拒否、コーラスガールであったクリスティーヌが主役に抜擢されます。彼女はミステリアスな「音楽の天使」から夜毎にレッスンを受けていたのです。舞台で輝くクリスティーヌを見た彼女の幼なじみでもあるラウルが恋心をいだきます。クリスティーヌは「音楽の天使」の誘い応じてオペラ座地下へいざなわれ、そこで実は彼は生まれながら容貌醜く、母からも、世の中からも見棄てられた「オペラ座の怪人」であったことを知り驚愕します。彼もまたクリスティーヌを愛するようになっていました。そして半年後、クリスティーヌはラウルと婚約、仮面舞踏会が催されます、その最中仮面をつけた怪人が登場しクリスティ
ーヌ主演のオペラを製作するよう脅迫。そのオペラが幕開き、クライマックスで怪人によりクリスティーヌが地下へと誘拐され、、、、
 曲の冒頭、自身の運命を呪い、世を憎む「オペラ座の怪人」、彼の心の叫びが音楽のうねりとなって表現されます。突如の休止の後、オペラ公演の主役に抜擢されたクリスティーヌが歌う美しい調べがフルートにより、続いて木管と弦楽器により奏されます。ラウルとも幸福な出会いを果たします。次いで彼女を導く「音楽の天使」の主題が木管楽器によって優しく語りかけられます、そして高まりをみせオーケストラ全体が歌います。しかし、やがては怪人へと変貌し狂おしいロックリズムで揺れ動きます。落ち着くとラウルがクリスティーヌに愛を誓い、彼女もそれを受け入れ若い2人の喜びの歌が奏されます。そして婚約披露の仮面舞踏会。木管楽器奏するワルツの調べにのって人々が踊る中怪人が忍び寄り
登場。彼女を誘拐した怪人は愛を求め、自身を受け入れるよう求めます。そして最後には本当に愛することの意味を知り、目覚めるのです。